大規模修繕の見積もりを見て、こう思ったことはありませんか。
- K K
- 5 日前
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大規模修繕の見積もりを見て、こう思ったことはありませんか。

「どれが正解なのか分からない」「安い方が正しいの?でも不安」「高い方が安心?
でも高すぎる」
結論から言います。
大規模修繕の見積には、テストの答えみたいな“正解”はありません。そして、それは当たり前です。なぜなら見積は、数字の勝負ではなく、方針の表現だからです。
まず知っておいてほしいのは、見積金額は「工事の値段」だけで決まらないということ。その前段にある、いくつもの“決めごと”で内容が変わります。
例えば、同じ外壁でも、・どこまで補修するのか・どの方法で直すのか・仕上げのグレードをどうするのかこれだけで金額は動きます。
さらに重要なのが、劣化診断の精度です。
診断が浅いと、見積は“ざっくり”になります。
逆に診断が細かいと、数量が増減して見積が変わります。つまり、見積は「診断の写し鏡」でもあります。
そして、工事範囲の“含め方”も違います。
同じ「修繕」と書いてあっても、・付帯部を含むのか・下地補修をどこまで見るのか・仮設の条件はどうかこういう“前提”の違いで、内容が別物になります。
ここまで聞くと、こう思うかもしれません。「じゃあ、何を基準に決めればいいの?」
答えはシンプルで、基準は金額ではなく、優先順位です。
例えば、「今回は予算を守りたい」のか。「10年後のリスクを減らしたい」のか。「見た目を美しくしたい」のか。「漏水リスクを最優先する」のか。
同じ建物でも、優先順位が違えば、最適解は変わります。だから“正解はひとつ”になりません。
ここでよくある落とし穴があります。それは「安い=正解」「高い=安心」と決めてしまうこと。安く見える見積は、前提が軽い場合があります。高く見える見積は、将来のリスクを先に潰している場合があります。つまり、金額だけでは判断できません。
じゃあ、どうすれば迷いが減るのか。
ポイントは、見積を取る前にやるべきことです。それは、管理組合側で「今回の修繕の目的」を言語化すること。
・どのリスクを下げたいのか・どこにお金を使いたいのか・どこは割り切るのかこれを先に決めると、見積の見え方が変わります。
目的が決まっていないのに見積を並べると、最後は“雰囲気”で決めることになります。そしてその雰囲気は、だいたい「金額」に引っ張られます。結果、後から「想定してなかった」「そんな話聞いてない」が起きます。
もう一度言います。見積に正解がないのは、異常ではありません。それは、方針が違えば答えが変わる、正常な状態です。
だから必要なのは、「正解を探す」ことではなく、「自分たちの基準を作る」こと。
次回は、見積比較で起きる“致命的な勘違い”を解説します。
見積を横並びにした瞬間に、判断を間違える理由。
ここを知ると、比較のやり方がガラッと変わります。




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