理事会・修繕委員会はどこまで決めるべきか
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- 2025年12月19日
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更新日:2025年12月19日
理事会・修繕委員会はどこまで決めるべきか
― 大規模修繕における役割分担の整理 ―
大規模修繕を進める中で、多くの管理組合が悩むのが、
「理事会はどこまで決めてよいのか」
「修繕委員会は何を判断する立場なのか」
「最終的に誰が責任を持つのか」
という 役割分担の問題です。
役割が曖昧なまま進むと、判断が停滞したり、逆に一部の人に負担や責任が集中してしまいます。
本記事では、大規模修繕における理事会・修繕委員会それぞれの役割を整理します。

役割分担が重要になる理由
大規模修繕は、
判断事項が多い
検討期間が長い
関係者が多い
という特徴があります。
この中で、「誰が何を判断するのか」が整理されていないと、
意見が錯綜する
決めたはずのことが覆る
責任の所在が不明確になる
といった問題が起こりやすくなります。
理事会の役割とは何か
理事会の役割は、管理組合としての意思決定を行うことです。
具体的には、
大規模修繕の基本方針を決める
修繕の目的・優先順位を整理する
専門家の選定や方針を判断する
総会に諮る内容を決定する
理事会は、細かな技術判断をすべて行う必要はありません。
重要なのは、
判断の方向性と基準を決めること
です。
修繕委員会の役割とは何か
修繕委員会は、理事会の判断を支えるための検討・整理を行う場です。
主な役割は、
建物状況や資料の整理
専門家からの説明を受け、内容を理解する
複数案の比較・検討
理事会に判断材料を提供する
修繕委員会は、結論を決める場ではありません。
結論を決めるのは理事会、その前段階を担うのが修繕委員会です。
よくある混乱パターン
役割分担が曖昧な場合、次のような混乱が起こりやすくなります。
パターン① 修繕委員会が実質的に決めてしまう
専門家とのやり取りが委員会に集中
理事会は追認するだけ
この場合、後から「理事会として判断していない」という問題が生じます。
パターン② 理事会が細部まで抱え込む
技術的な内容まで理事会で判断
検討が進まず疲弊
理事会の負担が過剰になり、判断が遅れる原因になります。
判断責任はどこにあるのか
大規模修繕において、最終的な判断責任は理事会にあります。
修繕委員会や専門家は、
判断を支える
材料を整理する
立場であり、責任を肩代わりする存在ではありません。
この点を曖昧にすると、後から説明責任が果たせなくなります。
理事会・委員会がうまく機能している例
役割分担がうまく機能している管理組合では、
理事会が「判断軸」を示す
修繕委員会が「判断材料」を整理する
専門家が「第三者として整理を支援する」
という関係ができています。
この状態では、
合意形成が進みやすい
判断がぶれにくい
総会での説明もしやすい
という効果が生まれます。
役割分担を明確にするためのポイント
役割分担を整理する際は、次の点を意識すると効果的です。
「決めること」と「整理すること」を分ける
判断のタイミングを明確にする
委員会の役割を文書で共有する
専門家の立場を明確にする
これだけでも、議論の混乱は大きく減ります。
まとめ
大規模修繕では、全員が同じ役割を担う必要はありません。
重要なのは、
誰が、どの段階で、何を判断するのかを明確にすること
理事会は意思決定の主体、修繕委員会は検討と整理の主体。
この役割分担が明確になれば、大規模修繕は「混乱しやすいプロジェクト」から「判断しやすいプロジェクト」へと変わります。




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