玄関ドア更新工事は「いつ・なぜ」行うべきか
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- 2025年12月19日
- 読了時間: 3分
玄関ドア更新工事は「いつ・なぜ」行うべきか
― 大規模修繕で判断を誤らないために ―
大規模修繕の検討が進む中で、管理組合からよく挙がるのが**「玄関ドアは今回更新すべきか」**という問いです。
見た目が古くなっている
開閉が重い住戸がある
防犯性や気密性が気になる
一方で、
「まだ使えるのでは」
「全戸一斉でやる必要があるのか」
「今回やらないと後悔するのか」
と、判断に迷うテーマでもあります。
本記事では、玄関ドア更新工事を感覚や流れで決めないための考え方を整理します。

玄関ドア更新工事が検討されやすい理由
玄関ドアは、
住戸ごとに見える
劣化や不具合を実感しやすい
「一度にやった方が楽」と感じやすい
という特徴があります。
そのため大規模修繕の際に、
「このタイミングでまとめて更新しよう」
という話が出やすくなります。
しかし、検討しやすいことと、やるべきことは別です。
玄関ドア更新工事の位置づけを整理する
まず重要なのは、玄関ドア更新工事の位置づけです。
玄関ドアは、
建物の構造安全性
防水性能
といった 大規模修繕の必須項目とは異なり、機能・性能・利便性の更新が主目的となる工事です。
そのため、
今回必ずやらなければならない工事か
次回でも支障がない工事か
を整理する必要があります。
判断を誤りやすい典型パターン
パターン① 見た目の古さだけで決めてしまう
デザインが古い
色が気になる
見た目は判断材料の一つですが、更新の決定理由にはなりません。
パターン② 「全戸一斉」の流れで決めてしまう
足場があるから
他の工事と一緒にできるから
効率面のメリットはありますが、必要性の整理を飛ばしてはいけません。
パターン③ 不具合のある一部住戸を理由に全体更新する
一部に不具合がある
クレームが出ている
この場合、
個別対応
部分的更新
という選択肢もあります。
玄関ドア更新を検討すべき判断軸
玄関ドア更新工事を検討する際は、次の点を整理して判断することが重要です。
① 安全性・防犯性に問題があるか
施錠性能
破損や歪み
② 使用上の支障が常態化しているか
開閉不良
気密・遮音性能の低下
③ 修繕対応で改善できる余地はあるか
調整
部分補修
更新以外の手段があるかを確認します。
④ 長期修繕計画との整合
計画上の位置づけ
次回修繕との関係
積立金への影響
大規模修繕と混同しないことが重要
玄関ドア更新は、大規模修繕と 同時に行われることが多い ため、
大規模修繕の必須工事
今回やらなければならない工事
と誤解されやすい項目です。
しかし、
大規模修繕の時期と、玄関ドア更新の必要性は別問題
です。
切り分けて考えることが、判断を守ります。
合意形成で注意すべきポイント
玄関ドア更新工事は、
費用が分かりやすい
住戸ごとの関心が高い
ため、意見が分かれやすい工事でもあります。
そのため、
なぜやるのか
なぜ今回はやらないのか
どちらの場合でも、理由を説明できることが非常に重要です。
セカンドオピニオンが有効な場面
更新か見送りか判断が割れている
工事範囲が妥当か分からない
長期修繕計画との整合に不安がある
こうした場合、第三者の立場で整理するセカンドオピニオンが有効なことがあります。
まとめ
玄関ドア更新工事は、
「足場があるから」「ついでに」決める工事ではありません。
本当に今やる必要があるか
他の選択肢はないか
将来の修繕とどうつながるか
これらを整理した上で判断することで、更新しても、見送っても後悔しにくい決定になります。
玄関ドア更新工事は、大規模修繕における**典型的な「判断力が問われるテーマ」**の一つです。


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